【パーソナル健康学】No.108 (2014・5・25)
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FROM 安永周平
時々、僕がチェックする1つの情報源、
社会派ブロガー、ちきりんさんのブログ。
独自の鋭い視点と客観的なデータから、
問題にバッサリと切り込む内容が
とても人気であり僕も1人のファンです。
それで、今日の記事に、
興味深い内容が書かれていました。
簡単に言うと、、、
「必要な医療費(税金)の額を提示したら、
健康に気をつける人が増えて、医療費
の抑制に成功した自治体がある…」
という事がテレビで報道されたとの事。
生活習慣病の代表格である糖尿病が
●健康:医療費ゼロ
●インシュリンを打ち始める:年に20万
●合併症が出始める:年に60万
●人工透析が必要になる:年に500万
という情報を本人に開示したうえで
(人工透析が必要にならないように)、
「生活習慣を変えてくださいねー、
そのために色々サポートしますねー」
という試みで、成果が上がったようです。
驚くべきは糖尿病の治療を受けてる本人が、
「人工透析にそんなにお金がかかるとは
知らなかった。それなら何とか頑張って
今の状況を維持したい。そうすれば
そのお金は他の重要な事に使えるし。」
とコメントしてた事であり、治療の大変さ
よりも「税金が年に500万もかかること」
の方が、患者の大きな動機付になった事。
* * *
また、東京女子医大の川嶋朗先生が、
人工透析について次のように言っています。
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日本には人工透析をせざるを得ない方が
30万人いて1人年間500万円かかります。
つまり、費用総額は1兆5000億円。
人工透析を受けなければ生きていけない
「1級身体障害者」の指定を受けた方は、
自己負担ゼロで費用は全部国が出します。
国の負担はそれだけにとどまりません。
1兆5000億円というのは医療費だけです。
1級障害者になると、例えば、東京都営の
交通機関は無料になるし飛行機代は半分、
高速道路料金も大幅な割引になります。
日本の場合は糖尿病でも「2型の人」が
圧倒的に多いから、つまり先天的なもの
ではなくて生活習慣によって糖尿病に
なる人が多いから自業自得な人が多い。
節制していれば糖尿病にならないし、
人工透析だって必要がない。そんな人が
仕事ができないからと生活保護を申請し、
認められたりすると、なんやかんやで
月30万円くらいの給付が受けられたり。
それだけもらえるなら、あくせく
働く必要がなくなってしまいますよね。
たくさんとは言いませんが、
人工透析の患者さんを日頃診ていて、
そういう方がけっこういることは事実です。
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…国が全額補助してくれるから、
本人にコスト意識・危機感がなくなり、
その結果不摂生をしてしまう人が増え、
1人500万もの税金が平気で使われる…
なんだか、医療制度の大きな問題を
垣間見たような気がします。
しかし、先に述べたTVの自治体の
事例が特別なものではないのなら…
医療費にかかる具体的な税金の額を、
個々人がコストとして捉えることが
できるなら、セルフケアの文化は
もっともっと進むと思うのですが。
セルフケアを実践すること自体が、
自分のためだけではなく医療費削減
社会貢献に繋がるのであれば…
自分の健康に対して自分で責任を
持つことの大切さがわかりますね。
PS
こちらの内容を学ぶことは、
対症療法ではなく根本的な健康の
改善に繋がると思います…