【パーソナル健康学】No.184 (2014.10.30)
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FROM 川嶋朗
几帳面な健康オタクと、
だらしないグータラ人間と。
あなたは、どちらが
長生きすると思いますか?
以前、フィンランドで面白い
調査研究が行われました。
40代から50代の働き盛りの
サラリーマン1200人を対象
にした大掛かりなものです。
半分の600人には禁酒・禁煙を
指導し、健康状態を維持するよう
努力してもらいました。
残りの半分の人たちには
何も言わずに、好き勝手に
生きてもらいました。
そして定期的に血液検査や尿検査
を重ね、データを取ったのです。
さて、それから15年後、
病気の発生率・死亡率は
どうなったでしょうか?
* * *
結果は衝撃的なものでした。
がんや心臓病などの病気の発生率や
死亡率など、好き勝手に生きていた
人間のほうが低かったのです。
酒もタバコも我慢して健康のために
あれこれ努力していた人のほうが、
健康になるとは限らない。
いいかげんな生き方をしているから
といって、早死するとも限らない。
いえ、いいかげんな生き方をして
いる方がが長生きするかもしれない、
という結果が出たのです。
その後、この調査結果を
どう解釈するかで、世界規模の
論争が巻き起こりました。
結論は出ていませんが、
この「フィンランド症候群」は、
大いに人々の関心を集めたのです。
* * *
私から見るとこの騒動は、
“不健康な”暮らしを好む人間たちの
ある種のクーデターのような
気がしてなりません。
近年の、異常とも思える健康ブーム
のなか、あまりにストイックに、
“健康的に”生きることが果たして
人間にとって幸せなのだろうか?
そう問いかけている
ような気がするのです。
でも、早とちりしないでください!
不健康な暮らしより、
健康的な暮らしのほうが
よいに決まっています。
大切なのは、中身なのです。
人間は緊張すると自律神経のうち
交感神経が優位になり、緊張が緩むと
副交感神経が優位になります。
交感神経は、血管を収縮させ、
血行を悪くするので「冷え」
を助長します。
副交感神経はその逆で、体の緊張を
解き、ゆっくりと休ませてくれます。
来週は、この自律神経と
「健康的な暮らし」の関係に
ついて詳しくみていきましょう。
PS
体を冷えたままにしておいた事を
後悔する人は意外に多いのです。