【パーソナル健康学】No.272 (2015.3.13)
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FROM おのころ心平
おはようございます。
おのころ心平です。
アメリカの高名な脳科学者である、
アントニオ・R・ダマシオ博士が、
多くの脳障害・損傷患者の研究からまとめた本、
『感じる脳』(ダイヤモンド社)によれば、
「感情」の定義は
「身体反応(=情動)を
脳が受け取り
感情を生みだす」
のだそうです。
※ ※ ※
この本の訳者である
科学評論家の
田中三彦さんの解説を
お借りしましょう。
↓
「脳を持たない
身体だけの生き物は
たくさんいるが、
その逆の身体を持たない
脳だけの生物はいない。
著者ダマシオの議論では、
脳と身体の相互作用は
不可欠である。
それは、もし身体がなければ、
情動も存在しなくなることを
意味している…」
※ ※ ※
…うー。唸ります。
身体反応が
情動を生み、
それを脳が反映して
感情を生み出す…。
そうか…。
田中さんが続けておっしゃるには、
「こんにち、脳の科学的な話となると、
身体の存在を考えない、
首から上だけの(つまり、脳そのものだけの)
話がほとんどだ。
そうした話では、身体は付属物、
お飾り程度の扱い。」
たしかに、たしかに…
でも僕は、ここで「あ!!」
と思い至りました。
東洋医学では、逆に
身体へのアプローチが主で
脳への考察が少ないのです。
そのことに僕はずっと
疑問を感じていましたが、
この本は、ある意味、
その解答を与えてくれたのでした。
※ ※ ※
そこで僕なりにまとめた感想がこう。
僕たちは身体世界と脳世界の
ふたつの世界を生きている。
それは理性と感情ともいえる。
それはまた、
西洋的現代科学が、
「脳」重視なのに対し、
東洋哲学は
「身体」重視なことにも
表れている。
西洋と東洋のはざまにある
現代日本。
そこに住む私たちの感性こそが、
脳と身体の神秘を解き明かすカギなのかも!
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◎編集後記
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科学評論家の方が
脳科学だけではなく
身体、感情について訳し、
解説されているというのが
またおもしろいですねー
脳と身体
理性と感情
もっと神秘を知りたくて
わたくし朝から興奮しております!
PS
とはいえ、感受性が強くて
色んな感情を溜め込むと
睡眠にも影響してくるそうです
ー 剱悠子