【パーソナル健康学】No.32 (2013・12・1)
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FROM 安永周平
絵に描いたような幸せな日々を
送っていた女性が、ある日突然、
がんに侵されていることが発覚…
よく、ドラマなんかを観ていると、
そんなシーンがあって、物語が
急展開を迎えることがあります。
私たちは「がん」に対しては
相当大きな恐怖を持っています。
1981年以来ずっと、がんが
日本人の死因のトップであることを
考えると、当然なのかもしれません。
しかし、おのころ心平の話を聞くと…
がんというのは、本当に悪いもので、
人間のカラダにとって間違ったものだ…
という認識が、どうもそうではなくなる。
今日の話は、ご自身ががんを患っている、
あるいは大切な家族や友人が、がんに
侵されている方に読んでいただきたい。
おのころ心平が考える
がんの考察…
もし、よろしければ友達にも
シェアしてあげてくださいね。
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がんは間違いではなく「場違い」?
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ある本によれば、1cm大のがん病巣
をつくるのに、およそ10億個の
がん細胞が必要なのだそうです。
1cm大と言ったら、
CTとかMRIで見つかる大きさですね。
見つかる時はすでに、
10億個のがん細胞集団になっている。
これは10億個分のがん細胞を生み出す
ネガティブエネルギーが、ずっとカラダの
内側に溜まってきた、ということです。
相当なもんです…10億個の
がん細胞を生み出すエネルギーと言ったら。
* * *
よく、「あんなに元気だった人が急に」
というフレーズを聞きます。
風邪もひかない元気な人が、
ある日突然、がんを告知される。
でも、実際はある日突然、
がんになるわけではありません。
じわじわとカラダの内側に抑圧した
ネガティブ・エネルギーが、細胞を
劣化させ、やがてがん病巣を形成します。
しかし、正常細胞ではない異種細胞って、
1日平均5000個もできるんですって。
免疫がしっかり働く状態ならと、
これらを駆除してくれて、
病巣が大きくなるのを防いでくれます。
* * *
がんも、もともとは
体内にできたオデキみたいなもの…
うーん、考えてみれば、
そうなのかもしれません。
皮膚の外側に何度もできる、
にきびやできものが、カラダの内側に
できない理由はありません。
だから、良性ならなんとかなる。
でも、これが悪性に変わるとき、
それは「がん」と呼ばれ、一刻も早く
カラダから除去しなければならない
対象となってしまいます。
* * *
僕が親しくさせてもらっているドクターに
昇幹夫 先生、という方がいます。
産婦人科医ですが、日本笑い学会副会長
という肩書きを持ち、講演・セミナーに
全国を飛び回っている先生です。
その昇先生が、よく講演会で、
「がん」を「ポン」と呼ぼう!
とおっしゃいます。
まずもって、「がん」という
言葉の響きがよくない、と。
がんと聞いただけでガーン、
とショックが倍増される。
「これがポンなら、ちょっと
可愛げが出てきて、皆さん、何とか
なりそうな気分になりませんか?」
と先生は言います。
肝臓ポン、肺ポン、大腸ポン…
何だかアンポンタンみたいで憎めなくなる。
末期ポン、ポンの転移、国立ポンセンター…
たしかに、「がん」って、
特別な響きを持ちすぎですよね。
* * *
東洋医学に、こんな考え方があります。
・がんは、カラダにとって救世主。
・生命維持措置として、汚れた血液を
一心不乱に吸着してくれている。
・ひとつの細胞の犠牲的精神が、
がん細胞の出発点。
つまり、こういうことです。
変な食べ物や蓄積したストレスで
血液が汚れると、血液中の毒素を吸い取り、
その犠牲になって、自らの姿を、
いびつな形に変える細胞が登場するのです。
その細胞は、
「よし、みんな俺に任せろ。
おれはどうなってもいい、
その汚れ、俺がひきうけてやろう」
と、犠牲になって、ゴミ箱を演じてくれます。
そのおかげで、他の細胞たちは助かります。
それでも、どんどん送られてくる
汚れのせいで、その細胞の姿は
どんどんいびつに変形していきます。
そばにいる細胞たちも、申し訳ないな
と思いつつも、あまりに醜く姿を変えた
その細胞を敬遠するようになります。
「おいおい、誰のためを思って、
こんな姿になったと思っているんだ…」
* * *
多くのがんのクライアントさんと接して、
僕が感じてきた共通のココロの傾向とは、
人一倍、みんなのためを思っている、
ということです。とてもまじめで、
奉仕精神の強い方が多い。
ところが、これが、
・その自分の考えが人のためにも
よいと思っている。
・こうやれば周りの人間も満足、
と思い込んでいる。
・こだわりを持つ。
・人と違っていたい、優位な立場にいたい。
・人に軽く見られたくない。
・自説を曲げない。
というふうに変容していってしまうと…
ここからが行き過ぎてしまうところですが、
みんなのためを誰よりも思っている
わけだから、自分の考え方をみんなが
受け入れて当然、と錯覚してしまうのです。
しかし、受け入れられない…なぜ?
この気持ちがどんどん膨らんでくると、
周囲の人間に必要以上に干渉したり、
相手の考え方を強制的に変えよう
と試みたりします。
…何だかこれ、体内にできる
がんの姿に似ているんです。
最初オデキみたいな頃は、
周りからもちょっと一風変わったやつだな、
というくらいにみなされていますが、
無視されると、だんだん凶暴化し、
「お前にも俺の気持ちを分からせてやる!」
とばかりに、周囲の
正常細胞をがん化させていきます。
でも、そんな切なる思いはなおも届かず、
ついに手術で切除され、放射線や抗がん剤で
焼き殺されてしまう目にあいます。
「な、なんでー?!」
がん細胞の無念。みんなのために
身を挺してがんばってきたのに、
最後に、こんな仕打ちが待っているなんて…
彼の無念は
「これだけみんなのためを思って
やってたのに、なんだよ!」
という形をとって、再発や転移
という現象に表れていくことにも
なってしまいます。
犠牲心が強かった細胞、
反転して恨みモードになってしまうのです。
* * *
あるがんのクライアントさんに、
こうした話をしたら、
「それって、私そのものですよ」
とおっしゃっていました。
みんなのためを思って頑張ってきた。
でも、いつも間にか自分だけ、
取り残されていた…。
『病気は才能 』で、僕は
がんについてこのように書きました。
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ある実験で、カラダの細胞を分離して、
孤立した単細胞生物のように培養した場合、
1.その増殖速度は食べ物の供給速度に比例する
2.細胞は自己統制することなく分裂と運動を行う
3.分裂して生まれた細胞は親細胞に極めて似ている
4.新しく生まれた細胞は新しいタイプに
分化することなく原始的な状態にとどまる
という結果になるそうですが、
分離された細胞は、がん細胞と
同じようなふるまいをするのです。
これは何を意味するのかというと、
がん細胞は、カラダの外側にいる時には、
正常細胞なのだ、ということです。
増殖しようとするのは細胞本来の生命維持に
照らし合わせて考えると当然の成り行きです。
ただ、そこがシャーレの上ならいいのですが、
「カラダの内側」となると話は別です。
実はカラダの内側こそ特殊な空間で、
それぞれの役割を持った分化した細胞たちが
調和的な世界を創っているからです。
ここに、増殖一辺倒のがん細胞が
紛れ込むと、とても困ります。
がん細胞は、決して間違ってはいないが、
あえて言うなれば、「場違い」に
なってしまっているのです。
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がん細胞それ自身を見る時、それは
とても原始的で、純粋で、根本的な
メッセージを携えています。
ほかの細胞が複雑に分化する中、がん細胞は
より基本的でもっともピュアな精神に
とどまろうとしているのです。
僕は、僕の経験の中から、
がんには、5種類しかない
と考えるようになりました。
それは…
泣きたいがん。
笑いたいがん。
ごめんねがん。
ありがとうがん。
そして、
愛していますがん。
犠牲的な精神が出発点のがん細胞。
本当のところの気持ちは、こう。
「俺ががんばっている間、あんた、
ほんとうの自分を取り戻してくれよ。
大切なことを、素直に伝えようぜ。
ごめんね、ありがとう、そして…
大好きなあの人に、愛しています…」
* * *
カラダというのは、顕在意識よりも
潜在意識の欲求に従うものです。
がんなんて、顕在意識においては、
誰もなりたいなんて思わない。
しかし…では、毎年、がんの発生が
増え続け、死因の3分の1までを
占めてしまっているのはなぜ…?
がんには、がんになるだけの、
潜在意識での、それはそれは、
せつないまでの理由があるのです。
僕は、がんの相談者の皆さんに、
こう考えてみることをお奨めしています。
まず、自分の満足。
そして、人の満足は自分の価値観とは
違うところにある、ということ。
理性で説得することより、
相手のハートに直接響く言葉…
ごめんね、
ありがとう、
愛しています、
それを、誰に伝えたいでしょう?
* * *
一口にがんと言っても、できる
場所によって、また形や性質・内容物
によって、それこそ多種多様です。
まして、ひとりひとりの患者にできる
「がん」は、患者自身の体質、生活習慣が
大きく反映されているわけですから、
それだけで個性的です。
ところが、病院で
「がん」と診断されたなら、それが
どの臓器に発生しようと、治療の選択肢は、
手術、放射線、抗がん剤(あるいはホルモン剤)
のうち、どれかになります。
そういう意味では「肺がん」も
「胃がん」もほとんどおんなじ。
「私の個性あるがん」とはみなしてくれません。
顕在上、目に見える上では、
さまざまながんでも、潜在下のフタを開ければ、
そこには純粋で共通のメッセージが…。
そんなことをいっしょに考えてくれる医療へ…
そんな統合医療の社会に向けて、
一歩一歩取り組んでみましょう。
― おのころ心平
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◎編集後記
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さて、いかがでしたか?
がんに対して、何となく
イメージ変わりませんか?
ご自身ががんを患っている方にとっては、
なかなか素直に受け入れられないかも
しれませんが、、、
このように考える選択肢があることを
知っているのか、知らないのかでは
人間のカラダの自然治癒力だけでなく
生活の充足感までも変わる気がします。
肺がんも胃がんも腎臓がんも…
それぞれ個性がありメッセージがあります。
それに応じて、どうすべきかも違うでしょう。
そういった事を考慮してくれる医療、
そして、セルフケアの意識が根付いた社会…
このメルマガ【パーソナル健康学】が、
その1つのキッカケとなればとても嬉しいです。
―安永周平
PS
ココロとカラダの生理学では、
肺、肝臓、腎臓、心臓…に宿る、
潜在意識のメッセージについて
詳しく解説しています.