FROM 川嶋朗
ある患者さんから、
興味深い話を聞いたことがあります。
最近、恋愛をする若者が減っている、
というのです。
不思議な話だなと思って調べてみたら、
イタリア人が書いた論文に
非常におもしろい見解が載っていました。
人間が恋愛をすると、
脳内のセロトニンがパニック障害の
レベルまで極端に減少します。
一方で、抗ストレスホルモンである
ステロイドホルモンの血中濃度は
急激に上昇します。
要するに、人間にとって
恋愛はストレスだ、というのです。
そして今の若者は、
あまりストレスを受けずに
成長しているので、
副腎皮質はホルモンを分泌する
態勢になっていません。
恋愛でストレスがかかっても、
ステロイドホルモンを分泌することが
できないのです。
そんな若者が恋愛をしたら
どうなるでしょう。
ステロイドホルモンが分泌できないまま
セロトニンが極端に減少すると、
本当にパニック障害になってしまいます。
だから若者は恋愛というストレスを
無意識のうちに回避します。
自分の体を守るために、
恋愛すらできなくなっているのです。
これが本当だとしたら、
恐ろしい話です。
本来なら恋愛をすることで
いろいろなホルモンが分泌される
はずなのに、
恋愛をしなくなれば
そうしたホルモンも分泌されなくなります。
内分泌系のバランスが崩れれば、
免疫系、代謝系にも影響するでしょう。
それは確実に、
自己治癒力に影響します。
ところで、今の若者が
これほどストレスに弱くなったのは、
どうしてでしょうか。
子どものころから
小さなストレスをたくさん受け、
それを乗り越えながら成長すれば、
ストレスに対応する自己治癒力が育ちます。
そういう育てられ方をした子どもは、
大きなストレスを受けても
対応することができるはずです。
ところが、
今の子どもは過保護に育てられ、
ストレスをほとんど感じないまま
大人になります。
小さなストレスさえ受けずに
成長するから、大きなストレスどころか
ちょっとしたストレスにさえ
対応できないのです。
子どもに
小さなストレスを与えてあげることは、
自己治癒力を鍛えるトレーニング
といえます。
子どもを大切に思うなら、
過保護で子どもの自己治癒力を
奪うのではなく、
子どもの体質に合わせて
適度なストレスを常に与えて
あげることが必要でしょう。
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◎編集後記
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「愛している」と伝えたら
平均して0.8℃体温が上がった
というパナソニックの実験動画が
話題になっていますが、
同社の調査で
「家族に言葉で愛や感謝を伝えたいか」
という質問に、61.3%の人が
「伝えたい」と回答したそうです。
いい言葉は遠慮せず、
どんどん伝えていきたいですね^^
ー 剱 悠子
PS
リラックスすると副交感神経が働き、
抹消体温が上がるのは十分考えられる
とのこと。
人が愛情を感じることで、
脳やカラダがリラックスするのも
自己治癒力を高めるのに良い方法かも
しれませんねw
PPS
さらに、交感神経と副交感神経の
バランスを整えるエクササイズをして
あったかい感情でいっぱいの
毎日にしてくださいね
↓
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