kawashima

FROM 川嶋朗

センセーショナルだったのは、
1927(昭和2)年に
東京・新宿の「新宿中村屋」が

「純インド式カリ・ライス」を
売り出したことでしょう。

大衆食堂で出すカレーが
8銭前後だった時代に、

80銭という高値をつけましたが、
日本初の本格インドカレーということもあり、

1日300食も売れました。

また、作家の織田作之助が
小説『夫婦善哉』で大阪・難波新地にある

「自由軒」のカレーライスを紹介し、
有名になりました。

これが1940(昭和15)年のことです。

自由軒には織田作之助が遺した

「虎は死んで皮をのこす 
 織田作死んでカレーライスをのこす」

という言葉が写真とともに飾られています。

日本人のカレー好きを
表すようなエピソードです。

カレー好きという点では、
私も負けていません。

子ども時代からカレーが大好きで
よく食べていましたが、

医学生時代も自分で
カレーをつくって食べるのが常でした。

学生時代のカレーは、「お金がないから」
という理由からでしたが……。

一度つくったら毎食ルーを足し、
具を足して煮込んで、を繰り返し、

10日ほど食べつないでいたことを
懐かしく思い出します。

このカレーを食べたおかげで
医師の国家試験に楽々パスした、
とはいいませんが、

カレーを食べる頻度が高いと、
認知機能や記憶力が保たれる
という研究があります。

シンガポール国立大学の研究グループが、
60歳から93歳までのアジア人
1010人を対象にアンケートを行って、

認知機能や記憶力を測定できる
MMSE(Mini-Mental State Examination)
の検査で得点を出しました。

そこでわかったのは、カレーを
「たまに食べる人」「頻繁に食べる人」は、

「ほとんど、あるいはめったに食べない人」より
得点が高いということでした。

この調査研究自体は、
高齢者を対象にしていますが、

得点がいいことに変わりはありません。

つまり、カレーを食べる機会が多い人ほど、
脳の機能の衰えを多少なりとも

食い止めることができることが
証明されているのです。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎編集後記
━━━━━━━━━━━━━━━━━━

小学校の給食で2番目に
人気なメニューはカレー。

1番人気のメニューは…
カレーうどんでした!

幼心にカレーって人気なんだなと
感じていました。

ー三浦とも子

ブログにコメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。* が付いている欄は必須項目です。