kawashima

【パーソナル健康学】No.399(2015.10.22)
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FROM 川嶋朗

健康とはホメオスタシスが
維持されている状態

という話を耳にしたことがあるでしょう。

ホメオスタシスとは恒常性であり、
環境の変化に対応して自分の体を
一定の状態に保つ性質のことです。

人間の体には
ホメオスタシスが備わっており、
体内に何か異常が起こると、
それを修復するための反応が起こります。

本来、人間は誰しも自分で
自分を治す力をもっているのです。

この力を「自己治癒力」と呼びます。

それでは、自己治癒力が働いて
ホメオスタシスが維持されているとき、
体の中では何が起こっているのでしょうか。

人間の体は常に外界から
さまざまな影響を受けています。

とくに大きな影響を与える
環境要因としてあげられるのが、
紫外線、ダイオキシンなどの化学物質、
そしてウィルスです。

これらの要因は私たちの遺伝子を
毎日傷つけ、遺伝子異常を引き起こします。

遺伝子異常は、
遺伝子の読み取りに大きな
影響を与える場合があります。

たとえば、胎児の成長には
あるガン遺伝子がかかわっています。

ガン細胞の増殖力が、
たった9ヶ月で、
目に見えないほど小さかった受精卵を
3キログラムの胎児に成長させているのです。

つまり、人間は先天的に
ガン遺伝子をもっているのです。

ガン遺伝子は
受精卵の成長や分化にかかわり、
胎児が生まれたあとはその発現を休止します。

ガン遺伝子が休止するというのは、
遺伝子の中の読み込まれない位置に
隠れて存在することであり、
普通なら発現することはありません。

ところが、過剰な紫外線を浴びたり、
ダイオキシンのような
化学物質が体内に入ったり、
有害なウィルスが侵入したりすると、
遺伝子は傷つきます。

すると、本来なら読み込まれないはずの
ガン遺伝子が読み込まれ、
ガンが発生するのです。

このように、遺伝子異常は
ガンを引き起こす可能性をもっています。

ところが、
細胞内では遺伝子の修復機能が
一生懸命に働いているため、
ほとんどの遺伝子異常は
瞬く間に修復されます。

しかし1日1細胞当たり1ヵ所の
遺伝子異常は修復しきれずに残り、
異常なタンパク質を発現させます。

人間の体は
60兆個の細胞の集まりですから、
なんと60兆もの異常タンパク質が
毎日できているわけです。

ところが、
こうして発生した異常タンパク質は
免疫反応や代謝によって除去されます。

要するに、
人間の体のホメオスタシスは、
遺伝子の修復機能や免疫、
代謝の昨日が休みなく働く結果、
維持されているのです。

ホメオスタシスというと
静的で安定したものという
イメージがありますが、
人間の体はけっして静的ではありません。

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◎編集後記
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目に見えるものだけが全てではなく、
見えないものも必ず存在して、
人知れず、それぞれの役割を
果たしてくれているんですよね。

見えないところで活動してくれている
「体」という精密なシステムの
すごさにただただ感動しました。

ー剱悠子

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