【パーソナル健康学】No.415(2015.11.19)
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FROM 川嶋朗
ここ数年、” 泣ける ” という
キャッチフレーズが頻繁に
使われていることにお気づきでしょう。
登場人物がやたらと泣き、
見ているほうも滂沱の涙を流すことで、
韓流ドラマが一大ブームになりました。
しかしその前から日本では、
映画でもドラマでも小説でも、
エモーショナルでドラマチックで
ロマンチックな、泣かせる作品が
大人気なのです。
私はこの傾向を、
実に喜ばしいことだと思っています。
身も心も冷えてしまった日本人が、
無意識のうちに<冷え>を取り除こうと
そういうものを求めた結果ではないか
と考えています。
物語に入りこみ、感情を揺さぶられ、
感極まって泣いたり、笑ったりする。
それはまさに、心の免疫力を上げるには
最高のエクササイズなのです。
一度、試しに泣いてみてください。
感情が高まるにつれて、
呼吸が深くなり、血行がよくなります。
ひとしきり泣いた後は
身も心もすっきりして、
一種のカタルシスを感じるはずです。
それまで心の片隅に巣くっていた
もやもやは姿を消し、
晴れ晴れとした気分になるはず。
新陳代謝が促され、
体も軽やかに感じませんか?
いたずらに感情的になったり、
感情を他人にぶつけるのは
大人げない行動です。
しかし人間はその感情を
抑制しきれる生き物ではありません。
理性的に、適度に感情を吐きだす
時と場所が、人間には必要なのです。
ところが職場や家庭における
人間関係がうまくいっていないと、
そうした心の新陳代謝がうまくいきません。
いわば、
心の血行が悪くなっている状態です。
心もそうやって次第次第に冷えていきます。
たまたま流行っているので
” 泣く ” ことをお勧めしましたが、
もちろん他にも心の免疫力を上げる
方法はいくらでもあります。
笑ったり怒ったり、感動の種は
探せばいくらでも存在するのです。
例えば、本を読んでみてはいかがでしょう。
映画を観たり、ビデオを鑑賞したり。
落語や芝居、文楽でもいいかもしれません。
世の中に存在する数多くの物語は、
見た人が自分の人生と照らしあわせて、
同じような悩みを解決するためにあるのです。
こういう悩みを抱えているのは
自分だけではないのだ、という共感。
この人も同じ苦しみに
あえいでいるのだ、という心強さ。
私よりもつらい人がいる、
という憐れみの心。
私でよければ手を貸してあげたい、
という慈しみの心。
そういうさまざまな温かい感情が、
あなたの悩みを溶かします。
そしてその経験が、
これからのあなたの、
心の免疫力となるのです。
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◎編集後記
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「そういえば最近泣いてないなぁ」
と気づいたときにやることが
1日動かずに映画を観まくる日を作って、
泣ける映画、笑える映画、
ドキドキハラハラする映画を
1日ずっと観る日です。
動くのは、ごはんの用意をする時と
トイレに行く時だけです笑
それで心の免疫力をリセットしています。
ー剱悠子