kawashima

【パーソナル健康学】No.423(2015.12.3)
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FROM 川嶋朗

統合医療をひと言で表現するなら、
「人を幸せにする医療」です。

同じガンという病気を
患っているとしても、
患者さんが受けたい医療は
一人ひとり違うでしょう。

年齢や性別、性格や生活環境によって
変わるのはもちろん、

その人が残りの人生をどう歩み、
どういう最期を迎えたいのかという
人生観によっても大きく変わってくるはずです。

そうした患者さんの条件をすべて
考慮しながら、西洋医学に限らない、
ありとあらゆる医療から患者さん本人に
いちばん合った医療を提供すること、
それが統合医療だと、私は考えています。

だから統合医療では、
まだ若い40代の患者さんと、
体力が衰えてきた80代の患者さんでは
アプローチの仕方が違います。

男性か女性かによっても違います。

もちろん、
患者さんの好みにも留意が必要です。

たとえば西洋医学が大好きな人に
気功治療を紹介しても、
「医者のくせに何を
 非科学的なことを言っているんだ」
と思われるだけでしょう。

その場合、患者さんには
西洋医学による治療を
提供するのが適切です。

逆に西洋医学が大嫌いという場合、
端から西洋医学をすすめても
喜んでもらえません。

たとえ西洋医学による治療が
ベストに思えても、頭ごなしに
すすめることはせず、

その治療に関する情報をできるだけ
たくさん提供する、それが
統合医療のアプローチです。

患者さんのさまざまな生活環境に
合わせることも大事です。

世の中には家族に囲まれて
生活している人もいれば、
天涯孤独で暮らしている人もいます。

家族のために生きよう
という強い気持ちがある人と、
そろそろ人生に幕を下ろしてもいいかな
と思っている人では、望む医療も
当然違ってくるでしょう。

それぞれの患者さんの希望に合った
医療を提供することも大切です。

また、治療にどれくらいの
お金をかけられるかという条件も、
統合医療を提供するときには重要です。

代替医療の多くは
医療保険の対象外であるため
治療はすべて患者さんの負担となるからです。

患者さんの中には、事情があって
治療にお金をかけられない人、
もしくはかけたくない人もいるでしょう。

そういう人たちにも、
お金がかけられないなりの治療を
提供しなくてはなりません。

「お金がない人はお断り」
と言って門前払いするようでは、
すべての患者さんを幸せにする
統合医療とはいえないのです。

ですから、私はいきなり治療を
提案したりしません。

最初からお金のかかる治療を提案したら
お金をかけられない人はその瞬間に
希望を失ってしまうでしょう。

まずは自分の生活を変えること、
考え方を変えることをアドバイスし、

お金をかけられない人には
「生活や考え方を少し変えてみるだけで
 体の調子は変わるはずです。」
と言うのです。

実際、こうしたアドバイスをすると、
患者さんの中に
「生活を変えるだけで、
 もしかしたら治るかもしれない」
という期待が生まれます。

それだけで体内環境はかなり変わり、
体調は少しずつ改善されていくはずなのです。

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◎編集後記
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川嶋先生は、女子医大から
東京有明医療大学に移って、
東洋医学研究所附属クリニックという
病院で、統合医療に基づいた診察を
行なっていらっしゃいます。

「人を幸せにする医療」を
自分や家族、周りの人が
十分に受けるためには、きっと、
私たち自身がどう生きたいか
を今以上に意識していけばいいのかな?

そんなふうに思います。

ー 剱 悠子

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