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【パーソナル健康学】No.431(2015.12.17)
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FROM 川嶋朗

西洋医学では低体温と循環不全を、
冷えの主な病態として考えています。

低体温とは、
文字どおり体温が低い状態です。

低体温の場合、本人に冷えの自覚症状が
ないケースがあるので注意が必要です。

「自分は冷えとは無縁の人間だ」
なんて思っていても、自分が
知らない間に体が冷えているかもしれません。

「まさか」と思うなら、
体温を測ってみてください。

「36度あるから、人並みだ」
なんて安心するのは早計です。

昭和30年代、日本人の平均体温は
約36.9度でした。

この数字を見て、ほとんどの人が
「あれ、おかしいな」と驚くでしょう。

現代の日本人の多くは、
自分の平熱が36-36.5度くらいだと
考えているからです。

そして実際、平熱が36度以下の人が
増えているのです。

でも実は、体温は36.5-37度ある状態、
つまり半世紀前の状態が理想です。

人間の体内では常にさまざまな
生体反応や免疫反応が起こりながら、
ホメオダイナミクスを維持しています。

その生体内で起こっている
化学反応を触媒しているのが
酵素であり、酵素の働きは体内の温度と
pHによって規定されています。

とはいえ、人間の体、
とくに血液中のpHは、
肺や腎臓が正常に機能しているかぎり、
ほぼ7.4に保たれていますから、

酵素の活性を決めているのは
体温だといっても過言ではありません。

そして、人間の体内で酵素がもっとも
活発に働いてくれる温度は38-40度です。

体内の中心体温と体表の脇の下の体温は
約1度の差がありますから、
理想の体温は37度ということになります。

昔の日本人の体温が約37度だったことは
非常に理にかなっているのです。

では、なぜ今の日本人の体温は
これほど低くなってしまったのでしょうか。

血液は、温度に関しても
並行を保つ機能をもっています。

とくに生命活動を維持するために
重要な内臓の温度は、できるかぎり
一定に保とうと努力します。

たとえば寒い場所に行ったとき、
真っ先に手足が冷たくなるでしょう。

それは内臓の血液温度や血液量を
維持しようとして、手足の血流が
がくんと減るからです。

しかし、温度の調整機能は、
pHほど厳密ではありません。

手足が冷たくなれば、そこを
流れていた血液も当然冷やされるでしょう。

冷やされた血液が体内に戻っていけば、
体内の温度も少しずつ下がってしまうのです。

手足が冷たい状況が一瞬なら、
体温はすぐに回復するでしょう。

でもエアコンや冷蔵庫が普及した社会で
常に体を冷やす環境に身を置いていたら
体内の温度は回復するどころか、
どんどん下がりつづけます。

そしていつの間にか、
日本人の平均体温は0.5-1度も
下がってしまったのです。

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◎編集後記
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冷えは女性特有のものというイメージが
ある方も多いですが、実は男性でも
冷えている人は多いんですよね。

平熱が何度なのかを目安にしたり、
朝目覚めた時に布団の中でおなかに
手をあてて冷たくないか確認したり、
ご自身の体が伝えているサインを
感じてみてくださいね。

ー 剱 悠子

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