FROM 川嶋朗
病気の原因となっている自分の間違いに
気づき、それを正さなければ病気は治らない。
私はそう確信しています。
でも、最初から完璧な自分に変わろうと
意気込んでもうまくいきません。
できることから始めればいいのです。
「やらなくては」と思う気持ちは
大切ですが、絶対にできないことを
やるのはどだい無理な話です。
たとえば夜勤の仕事に就いている人に
「夜は寝なさい」と言っても、実行できないでしょう。
本人だって「夜は寝たほうがいい」と
重々承知していても、簡単に仕事を
辞めるわけにはいきません。
だから私は、原因を考えてください、
とお願いした患者さんから、
「たぶん、これが原因だと思います」
という答えが出てきたら、
「それは変えられますか」と
尋ねることにしています。
そして
「変えられます」という患者さんには、
「いつから変えられますか」と確認します。
そこで患者さんから
「今晩からやります」という答えが
返ってきたら、診察は終了です。
「じゃあ、やってみてください。
そのせいかを聞かせてくださいね」
と言って、患者さんを診察室から
送り出すのです。
自分でできることからでも変えられた
患者さんには、良い変化が訪れるようです。
たとえば「体を温めるといいですよ」と
アドバイスをして、きちんと温められた
患者さんのほとんどは、
よく眠れるようになったり、
食事がおいしくなったり、
体調がいい方向に変わったと
うれしそうに報告してくれます。
考え方を変えるときも同じです。
どうしても考え方を変えるきっかけが
ないときは、まわりの人への態度を
ちょっと変えてみます。
たとえ感謝の気持ちがなくても
「ありがとう」と口に出してみるのです。
すると相手はうれしい気持ちになり、
ますますあなたのことを気遣ったり、
やさしい言葉をかけてくれたりするでしょう。
そうなれば、頑なだった気持ちも
すこしずつほぐれ、相手に心から
感謝できるようになるかもしれません。
いきなり本質的な原因を
突き止める必要はないのです。
病気そのものが開放に向かわなくても
体や心をいたわるようなことを
してあげれば、体調は少しずつ
よくなってくるでしょう。
そうなれば気分が変わります。
体調がよくなったことに感謝する
気持ちが生まれれば体と心はさらに
反応し、病気にもいい変化が訪れるかもしれません。
できることから変えていけば、
いいサイクルが必ず生まれます。
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◎編集後記
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今まで無意識にしていた生活習慣や
(分かってはいるけど)やめられない
ことって、そんなに簡単には変えられない…
という経験は、多かれ少なかれ、
誰もがしてきたことでしょう。
だから「今晩からやります」と
言えることから始めるのが、
大きな変化につながっていくのかもしれませんね。
ー 剱 悠子
PS
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変えればいいのか分からない」
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