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FROM 川嶋朗

心臓から押し出された血液は、
動脈の力強い拍動によってどんどん流れていきます。

ところが、心臓に戻っていく血液は、
動脈に比べて血管の壁が薄くて弱い非力な静脈を伝わって、

しかも下半身の血液は
重力に逆らって流れることになります。

特に膝から下のふくらはぎ周辺は、
心臓から最も遠いところにあり、

ここから血液を上へ上へと押し戻すのは
かなり大変な作業といえるでしょう。

ここで必要になってくるのが静脈周辺の骨格筋です。

骨格筋が収縮して静脈の壁に圧力がかかると、
ポンプの中の水のように
血液は上に向かって押し出されます。

このポンプ作用こそ、
脚が「第2の心臓」といわれる理由です。

歩いたり走ったりして脚を積極的に動かすことで、
静脈の血流はスムーズになります。

静脈は老廃物を回収していますが、
これにはリンパ管も一役かっているのです。

しかし、リンパ管も老廃物を押し流す力が弱く、
脚を積極的に動かすことで滞っていた老廃物が流されれば、
末端の冷えやむくみの改善にもつながります。

ふくらはぎをもむことでも、
静脈やリンパ管の流れはスムーズになります。

ポイントは、足首から膝に向けて血液を流すようにもむこと。

漢方医学的に見ても、脚には重要なツボがあるので、
日常的に刺激をすることで冷えやむくみの予防になるでしょう。

しかし、ただふくらはぎを
もんでいればいいというわけではありません。

エスカレーターや車を利用するのをやめて、
脚を積極的に動かして
しっかり筋肉をつけることも忘れてはいけません。

手の指をもんだり、組んだりするだけで
体全体が温まる健康法があります。

1200年以上伝承されている
「血の道療法」というもので、

手足のマッサージや爪切りで血流を促して冷えを解消し、
さまざまな不調を整える方法です。

提唱されているのは
日本フットケア協会師範の室谷良子先生です。

私のクリニックでも治療に取り入れ、
大きな成果をあげています。

体の不調の原因になっている
血液のドロドロや血管のトラブルを改善するものです。

私の息子が15歳のときです。
巻き爪になって、ひどく膿んで腐る寸前までいっていた息子の爪が、
室谷先生の爪切りで、3カ月で完全に治りました。

血の道療法の爪切りメソッドは、
血流を促す効果が期待できます。

また、指先をしばらくもむだけで、
手がぽかぽかと温まってきます。

指を軽く組んでいるだけで血行がよくなり、
腕の疲れがとれていくはずです。

指先は体の末端、
静脈と動脈が切り替わる大事なポイントです。

ここの血行がよくなれば、
心臓へ還っていく血液の流れがよくなります。

たとえば、片手の親指と人差し指を軽く合わせて、
人差し指をもみ、ほんの少し指先を刺激するだけで、
驚くべき効果があがります。

必然的に心臓から出ていく血流も増えますから、
全身の血行が改善されるべきです。
体温も上昇します。

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◎編集後記
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毎日がんばってくれている
自分の脚ですが・・・

なかなか労ってあげていないことに
気がつきました。

今日からは
顔のスキンケアをするような気持ちで
血行がよくなるように
脚をマッサージしたいです。

ー 三浦 とも子

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