FROM 川嶋朗
「医療には哲学がいる」
と私は思っています。
「病気を抱えた患者さんが
どんな気持ちになるのか」
「生まれてくる、死ぬって
いったいどういうことなんだろう」
「病気になった意味って何だろう」
「どうして死ぬことに恐怖を抱くのか」
日本の医者はそういうことを考えない。
あまりにも医療の現場が
臓器単位になり過ぎて、
自分の専門外のことは人にまかせる。
そのために患者さんは何ヶ所も行くことになる。
まったく患者さん主体ではありません。
小山さん(仮名、40代女性)は
ドクター・ハラスメントに遭い、
嫌になって私のクリニックに相談に来ました。
県立がんセンターで乳がんと診断されて、
真っ先に乳房の全摘出手術を
するようにいわれたのです。
小山さんが乳房再建術の相談をした途端、
乳腺外科部長が怒りはじめたのです。
「乳がんを取ることが先でしょう」と。
この乳腺外科部長に見られるように
人が別の価値観を持っていることを無視して、
とにかく病気という敵を
やっつけようというのが
日本の西洋医学の実態です。
患者さん中心の医療などと
いっていながら、
患者さんがどう考えているのかなど
本当は全然考えていない。
代替医療が患者さんに
求められているのは、当たり前なのです。
病気は治っても生活の質が下がるような
QOL
(クオリティ・オブ・ライフ、生活の質)
を考えない現代医療ではなく、
QOLを重視する代替医療の方が
はるかにいい面もあるからです。
特に人間長生きすればするほど、
西洋医学では手も足も出ないような
問題が出てきます。
だから、代替医療を含んだ
統合医療の必要性が増してくるのです。
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◎編集後記
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お医者さんだけでなく、患者さん、
もっと言えば健康な人にも
哲学はいるような気がしました。
病気になる意味、生きている意味。
普通に生きていることが当たり前に
なると、なかなか考える機会はないので
こうやって大事なことを教えてもらった
時だけでも、ちょっと時間をかけて
考えるのも大切ですね。
ー 剱 悠子
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