FROM 川嶋朗
鍼灸、漢方薬、あんまや指圧、気功、
アーユルヴェーダ、ヨーガなど。
みなさんのなかには、こうした療法を
すでによく利用されている方も
多いのではないでしょうか。
私のクリニックでも、
たくさんの患者さんが、
西洋医学と併用して治療に
取り入れていらっしゃいます。
この東洋医学の代表である漢方医学の
基本となるのが、「気」の概念です。
「気」といえば、日本語には
「気になる」「気がきく」
「気がめいる」「やる気」…
と、「気」の文字をつかった
言葉が数多くあります。
「病は気から」もそのひとつ。
病気になっても
「気合いで治そう」とか
「落ち込んでいたら、
良くなるものもならないよ」
などとよく言います。
私たち日本人にとって「気」は、
精神的な意味合いで
つかわれることが多いのです。
一方、東洋医学でいうところの
「気」は、それとは違います。
「気」は生命の元となるエネルギーのこと。
目で見ることはできない、
測ることもできない。
しかし、地球上の万物の元であり、
万物に宿るとされているものなのです。
人間の体や病気に関する考え方も、
「気」の概念からきています。
西洋医学であれば、病気を
体のある部分の故障と考えるのに対し、
漢方医学では、病気は、
文字どおり「気」の「病」。
体そのものではなく、
体をめぐる「気」の乱れと考えるのです。
不足しているものは補い、
過剰なものは排出させる。
冷えていれば温め、
熱ければ冷ます。
乾いていれば潤わせ、
潤っていれば乾かす。
このように、
「気」のバランスを整えることで、
その人本来の「正気=健康」に戻る。
この考え方が、
漢方医学のほぼすべての療法の
基本といっていいでしょう。
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◎編集後記
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自分の「気」やエネルギーが
携帯やパソコンのバッテリーみたいに
数字やバロメーターで見られたらいいのに…
と、時々ドラえもんの道具的な発想で
思ったりしてしまいます笑
風邪をひいたり、調子がよくないときって
きっと、上手にバランスが整えられなく
なっているときなんでしょうね。
どんどん寒くなってきましたし、
みなさんもお体ご自愛くださいね♪
ー 剱 悠子