FROM 川嶋朗
EBM(エビデンス・ベースド・メディスン)
=根拠に基づく医療
という言葉があり、現代の西洋医学では、
この考え方を重要視しています。
病気の診断をくだすのも、
標準化された過去のデータを基準にします。
もちろん、それで診断ミスなどの
間違いを防げるのは確かです。
しかし、人は一人ひとり違うのです。
すべての患者さんを標準化して
「過去のデータはこうだから、
あなたはこの病気」
と決めつけることはできません。
そこで、最近
注目されるようになってきたのが、
EBM(エビデンス・ベースド・メディスン)
に対して、
NBM(ナラティブ・ベースド・メディスン)
というもうひとつの考え方です。
「ナラティブ(Narative)」とは、
「物語」であり「対話」です。
一人ひとりの患者さんには、
それぞれの人生の “ 物語 “ があります。
どんなことを考え、何を思い、
どんな喜びや悲しみのなかで生きてきたか…。
患者さんの “ 物語 “ に耳を傾けることで
治療の糸口が見つかるかもしれません。
患者さんとの対話は、
これからの医療には
とても大切なことなのです。
私などは、まだまだ未熟です。
しかし、それでも
ホメオパシーにかかわることで、
少しずつ患者さんの “ 物語 “ を
聞く耳が鍛えられてきた気がします。
平たく言えば
「多少は人を診ることが
できるようになったかな」
ということです。
最近では、
問診票に書かれていなくても
言葉のはしばしからその患者さんの
性格を推測できることがあります。
ホメオパシーでは、性格によっても
つかうレメディが変わるので、
これは非常に重要です。
へんな話ですが、たとえば、
誇り高くてちょっと女王様気質の
人には、レメディも格の高い
「プラチナ」が効果を発揮します。
一方、
同じようにプライドが高い人でも、
女王様の地位までにはたどり着けず、
つねに手の届かないものを求めるタイプの人は、
レメディもプラチナよりワンランク下の
「金」のレメディが効くのです。
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◎編集後記
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性格によっても効き方が違う
というところから見ても、
一人ひとりの
人生の物語や内面に合わせた、
対話をもとにした医療
というのが腑に落ちますね。
NBMの考え方を日常に取り入れるなら、
お医者さんと話すときだけでなく、
身近な人と話すときも、しっかりと
相手の内面を見て話せるように
なることなのかなと感じました。
ー 剱 悠子
PS
緊張してうまく話せない。
自分の気持ちをうまく伝えられない。
こういった対人関係の悩みは、
実はとっても意外な方法で片づきます
※今日まで