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FROM 川嶋朗

人の体には、簡単には
病気にかからないように
抵抗する力が備わっています。

また、たとえ
病気になってしまうようなことがあっても、
それを治そうとする力が働きます。

漢方医学では、
私たちの体にもともと備わっている
抵抗力や自己治癒力のことを
「正気(せいき)」と呼んでいます。

一方、病原性の細菌やウイルスなどをはじめ、
私たちの体に悪い影響を与える
さまざまな要因のことを
「邪気(じゃき)」と呼んでいます。

体に悪さをして
病気を引き起こす邪悪な気という意味です。

人の体は、病気を引き起こす原因となる
邪気に攻撃されるようなことがあっても、
正気がしっかりしていれば、

強い抵抗力や自然治癒力が働くので
大事にはいたりません。

正気がしっかりしていれば、
邪気をはねのけることができます。

しかし、正気が弱まると、
病気になったり、体を元気な状態に
戻すことができなくなります。

たとえば、
インフルエンザで重症に陥る人もいれば、
まったく影響を受けない人がいますが、

これは一人ひとりが持っている
正気の力が違うからなのです。

漢方医学では、
体と心(感情)は切り離せず「一体」と見ています。

臓器と感情は、とても関係が深く、
突然激しい精神的な痛手を受けたり、
それが長期にわたりつづいたりすると、

生理活動で調節できる範囲を超えてしまい、
機能失調を引き起こし、
病気となる要因とされています。

「五臓六腑」とは、
漢方医学で人体の内臓器官全体を
表現するときに用いられる言葉です。

五臓とは、
肝・心・脾・肺・腎をさし、

六腑とは
胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦をさします。

西洋医学で用いる臓器名と似ていますが、
五臓六腑が示しているのは
単なる各臓器の名称ではなく、
さまざまな機能や事象なども含んでいます。

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◎編集後記
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「五臓六腑にしみわたる」
といいますが、
心と体にしみじみとした感動を覚えたときに
使われる言葉です。

人間は体だけでなく
心と体からできているのだなと
改めて気付かされました。

生きている喜びを、
心と体で感じていきたいと思います。

ー 三浦 とも子

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