FROM 川嶋朗
漢方医学では、検査では異常がないけれど、
「なんとなく」の不調を未病と呼び、
そんな状態が続くと、
やがて本格的に病気になると考えられています。
たとえば冷えは、病気にまで至っていないけれど、
調子が悪い、未病の状態。
病院に行っても悪いところは
ないと言われるけど
それでもやっぱり調子が悪い時、
漢方医学では、体質や体の状態をトータルに
判断して改善につなげます。
**「気」「血」「水」と「証」
でわかる体の状態と改善方法 **
漢方医学では、
体は「気」「血」「水」の
3つのバランスがとれていることで
健康を保っていると考えられています。
「気」とは生命エネルギー。
生きるためのパワーのようなものです。
「血」は文字どおり血液。
全身をめぐることで、
栄養だけでなく酸素を運んだり、
老廃物を排出する役割が
あることからもわかるように、
循環を受けもつ力のことです。
「水」は血液以外の体液、
つまり、リンパなどに代表される水分で、
老廃物の排出や細菌などに対する
免疫に大きく関わります。
健康は「気」「血」「水」の
バランスが整っていること、
その量が適度であることで成り立っています。
西洋医学では同じ病気なら、
治療の方法はほとんど同じですが、
漢方医学では、「気」「血」「水」や「五臓」に
不調の原因があると考え、
体の状態を「証」、つまり体質で分け、
証によって治療法が変わったりもします。
こうした漢方医学ならではの
体調の判断は、医師が舌や脈、
お腹などを見て、話を聞き、
五感を活用して判断するのが特徴です。
ですから漢方医学に
詳しい医師に受診することで、
より適切なケアを受けることができます。
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◎編集後記
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私の叔母は薬が嫌いです。
ただ年齢が年齢だけに
なんとなく体調がすぐれないことも
多々あるようで…心配していました。
漢方医学のよさを
叔母に伝えようと思います。
ー三浦とも子