FROM 川嶋朗
漢方医学では体質や体力、
不調の「状態」を診断します。
これが「証」と呼ばれるものです。
たとえば体質や病期は「陰陽(いんよう)」、
体力や抵抗力は「虚実(きょじつ)」で示します。
証が違えば漢方薬の処方も違います。
こうした分類があることだけでも
覚えておくといいでしょう。
陽証
活動性や新陳代謝が高く、
身体にしっかり熱が産生できているような状態。
陽症の病期は熱がある状態です。
陰証
活動性や新陳代謝が低く、
冷えやすいあるいは冷えている状態。
陰証の病期では、温活が必要です。
表1を参考にしてください。
ただ、陰陽は必ずしも
一定したものではありません。
病期(病気)は基本的には
陽から陰に進んでいきますが、
「陰中の陽」「陽中の陰」
「陰極まりて陽となる」「陽極まりて陰となる」
などと少々やっかいなこともあります。
実証
病気に対する抵抗性が高い状態。
虚証
病気に対する抵抗性が低い状態。
実は良いものかというと、
必ずしもそうとは限りません。
良いものも悪いものも
体にため込みやすい面がありますし、
過剰反応から体に
ダメージを来すこともある状態です。
もちろん完全な陽証、陰証、実証、虚証
といえる人のほうが少ないと思いますが、
体質や体力の傾向は
表1、2からつかめるでしょう。
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◎編集後記
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体調がすぐれないときは
自宅で休むか
通院して薬を飲んでいました。
体の状態によっては運動をしたり
筋肉を鍛えたりすることが有効だと知り、
目からウロコが落ちました。
ー三浦ともこ