FROM 川嶋朗
カレーに使われているスパイスの1つ、
ウコンに含まれる
クルクミンという成分に、
アルツハイマー病を
予防する効果があります。
この効用が知られるきっかけになったのは、
北インドのある村で行われた研究です。
カレー発祥の地インドでは、
かねてより肥満が非常に少なく、
同時にアルツハイマー病にかかる人も
人口比で極端に少ないことが
注目されていました。
アメリカ・ピッツバーグ大学の研究者は、
この地域の人々と
アメリカ人を比較しました。
アルツハイマー病になりやすいとされる
遺伝子アポ4Eの頻度は
同じであるにもかかわらず、
アルツハイマー病にかかる人が少ないのは、
野菜中心の食生活や
ストレスがない生活をしているから、
家族の絆が強いからだ、
という研究結果を発表しました。
またピッツバーグ大学の他の研究チームが、
アメリカ・ペンシルバニアと
インドに住む高齢者、
70〜79歳のアルツハイマー病の
有病率を調査したところ、
アメリカの高齢者はインドの高齢者よりも
アルツハイマー病にかかる率が
4.4倍も高い
ということを発見したのです。
インドでアルツハイマー病に
かかる人は極端に少ない。
インド特有の何かが
アルツハイマー病の発祥を抑えている……。
とくれば、
やはりインドの人が毎日食べている
カレーによってその差が
もたらされているのだろうと、
多くの研究者が考えました。
そこから、インドに対して
世界的に注目が集まり、
インドカレーに使われている
スパイスについての研究が進んだのです。
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◎編集後記
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先日長ぐつを新調しました。
決して高くはないけれど、
気に入っています。
子供の頃ピンクの長ぐつが
はきたくて雨が降るのを
待ち遠しかったことを思い出しました。
ー三浦とも子