FROM 川嶋朗
日本は、すでに超高齢化社会であり、
高齢者の数はさらにふえています。
2014年4月1日における65歳以上の人口は
約3248万人。
総人口に占める割合は25.6%で、
なんと4人にひとりが高齢者という、
日本社会にとっては
未曾有の人口構成となっています。
(「人口推計」総務省統計局)
高齢者がふえれば、
認知症患者の人数もふえることになります。
厚生労働省の調べでは、
日本における65歳以上の認知症有病率は
8から10%と推定されていますから、
これに当てはめれば、
約324万人の認知症患者を
日本は抱えていることになるのです。
さらに、日常生活に支障がなく、
認知症と診断はされないですが、
認知症の前段階と考えられていて、
正常と認知症との中間に当たる
軽度認知症
(MCI=Mild Congnitive Impairment)
と診断される人がいます。
そもそも、認知症と診断される従来の基準は、
決して早期とはいえません。
最近では、アルツハイマー病早期に
投薬が可能な新薬や
新治療法が開発されていることから、
早期診断をすることは
認知症を治療するうえで
最重要課題となっています。
このMCIだとされる人は、
65歳以上の高齢者全体で、
全体の約13%いる
という研究があります。
年間でそのうち10から15%が
認知症に移行するということですから、
認知症の最初期である
MCIの一般への認知と対応が
今後の課題となることは
間違いないでしょう。
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◎編集後記
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先日友人から
認知症の祖母と孫の交流を描く
児童向けの本を
おすすめしてもらいました。
この夏に読んでみたいと思います。