FROM 川嶋朗
日本では、高温多湿地帯である沖縄が、
いまも昔もウコンの生産量日本一です。
1600年ごろの琉球王国では、
ウコンを王族の専売品として、
栽培から流通、販売までを管理し、
高級貿易品として取り扱っていました。
ウコンは、黄色の染料としても
重宝されました。
流通王国の礼装・日常着に用いられた
琉球紅型(びんがた)は、
このウコンで染め抜かれていたのです。
また、沖縄では、日常的にウコンを煎じた
「うっちん茶」を飲んでいて、
地元の各メーカーから
さまざまな種類が発売されています。
このように、はるか昔から日本で
珍重されてきたウコンは、
日本人の健康維持に欠かせない薬でした。
ウコンの成分はおよそ100種類あり、現在では、
そのすべての成分について研究がほぼ確定しています。
代表的な成分であるクルクミンと、クルクメン、
シネオール、アズレン、カンファーなどの
精油成分があることが知られ、
それぞれに効能があります。
まだ研究途上ですが、抗がん作用が強いとされ、
体内のコレステロールを溶かし、
胆道結石や動脈硬化に
効果があるといわれるクルクメン、
健胃、殺菌、防腐作用、さらにコレステロール値、
不整脈、高血圧の正常化、冷え性の改善など
幅広く効果が認められるシネオール、
炎症や潰瘍を治す作用があるアズレン、
強心作用があるカンファー、
毛細血管を強化してくれるフラボノイド、
胆汁の分泌を促進するターメロンなど、
いくつもあるカレースパイスの
1つであるウコンをとっても、
これだけ多くの効能があることが
分かっていただけたでしょうか。
そして、ウコンの主要成分である
クルクミンには、さらにさまざまな
健康作用があることが分かっています。
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◎編集後記
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最近の住宅はしっかり作られているからか
むかしより、
お隣さんの気配を感じなくなりました。
だけど、時々カレーの香りがすることが…。
思わず我が家の献立も
カレーにしてしまいました。
ー 三浦ともこ